千早「先生と私」

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 動きを止めたメトロノームを手に取ってゼンマイを巻いていると、ふと、傍の階段に一人座ってこちらを見ているのに気付いた。 聞こえるように溜息をついて、顔をしかめながらちらちらと視線を投げても、腰を上げる様子がない。鬱陶しい、と言うわけにもいかなかった。階段 [続きを読む]

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