貴音「奇病」

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覚えているのは畳の部屋、軋む木の床の音、いつも襖の閉じている部屋、そして私を腕に抱く父の手首から肘までを覆う包帯。 友と呼べる者を自宅に招いた記憶も、一家団欒の食卓などと云うものも記憶にはございません。 私が物心付いた時既に、母は病に臥せっておりました。 [続きを読む]

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